◇備忘録 ~Bounty of the Hunt~

『風雲立方体 ~フーウンリッポータイ~』の別館。更新履歴含め、何やか書きます。

only few memories after you

 現在、内輪で採用しているのはブースタードラフト+ソロモンドラフト+ウィンストンドラフトの組み合わせである。・・何でこんな面倒なことをしとるのか?世間様で採用されるドラフト形式をCube Cobraで眺めててハタと思えたんで回顧してみる。

 

 発祥は知らんが、ドラフトといえばブードラかロチェスターであった。それらは8人体制≒競技大会がほぼ前提やったんで個々人の遊びではより適した形式が求められ、それに応じてソロモン、ウィンストン、ウィンチェスター、グリッド等が考案され紹介されてきた歴史があろかと。

 そもそもドラフトが必要な理由は、デッキ構築がパック運に依存し過ぎんよにする為で。目的のカードを得るのに他は一旦捨てるというある種のコストを課し、また強力なカードを手にしたプレイヤーへの対抗手段を他者に提供する機会とも。ただし運の要素を減らした代わり、向き合うプレイヤーには当該ドラフト環境への習熟が求められるよになった。

 

 これらを踏まえてウチのキューブに照らし;

 ガチのドラフトでまず思い当たる弊害は、強いカードがカットのみを目的としてピックされる虚しさ。それは単なるテクニックであり誰にも嬉しいものではない。殊更キューブ編者にとってはカードの調達コストに見合わない使われ方であり許容できない。強力なカードは概ね高値であり、価値あるものは使われてナンボ。その為にはむしろ他者がその対策を集められる機会をより明確に設けるべきであり、その上で余る程の強さと判れば躊躇いなくキューブから抜けばよい。

 ただ、そのボーダーラインは実践でしか検証しえず、そうした試行錯誤と新作リリースのペースからしてキューブの収録カードは短期間で相当数入れ替わるものと見るべきである。つまるところ、こうした前提で運用されるキューブドラフトの環境はどれだけ続けようと編者含め誰も全く見切ることができない。そのため、環境への習熟に依らずに毎度のドラフトのみでプレイヤーが適度に他者の情報を推し量り、かつ自身がそれなりに意図したデッキを構築できる仕組みが改めて必要になった。

 

 ・・で今に至る。ブースタードラフトでデッキの核となるものを確保し、ソロモンでそれを補強しつつ他者の意図を薄ら感じて、ウィンストンでマナベースと対策を集める。ドラフト方法自体はほぼ弄らず、パックを開封した各プレイヤーがどのカードをどのドラフトへ送るか決めることでこの流れを作っている。また、これら他者のピックを知る機会に乏しいヌルめのドラフトは情報把握の労力を削減してデッキ構築に専念する余裕を生み(「考えてもしゃーない」とも云う)、かつゲーム中に初見の驚きと盛り上がりを提供してくれる。勝つのはそら楽しいが、面白いのはあくまでデッキでありゲームの展開そのもののハズ、である。